知り合いと中古車を個人売買するメリット・デメリット、価格の決め方
中古車を売買するには、ディーラーや中古車販売店との取引以外に、「個人売買」という方法があります。一般的に、中古車の個人売買は知り合い同士の取引であり、中間業者を介しません。また、顔見知りの安心感もあるので、個人売買にメリットを感じる人は多いのではないでしょうか。
一方で、契約関係は疎かになりがちなので、トラブルを回避するには正しい知識と事前準備が必要です。本記事では、中古車の個人売買を行うメリット・デメリット、相場を調べる方法、個人売買の手順について解説します。
知り合いとの中古車の個人売買におけるメリット・デメリット
まずは、知り合い同士で中古車の個人売買を行うメリット・デメリットをご紹介します。
知り合いと中古車を個人売買するメリット
知人と個人売買するメリットは、価格と安心感です。
車両の状態や売買価格などを気兼ねなく話し合うことが可能で、中間マージンや手数料はかかりません。買主は安く購入でき、売主は高値で売却できる可能性があります。また、売主としては、愛車の売却後の様子を知れることもメリットです。
知り合いと中古車を個人売買するデメリット
友人・知人同士の取引では、金銭面でトラブルが発生しやすいです。例えば、契約書を作らずに取引した場合は、支払い遅延や代金不足などが起こるおそれがあります。支払いのルールは曖昧になりがちなので、事前に支払い方法や期限、遅延損害金、修理費用の負担をどちらにするかなどを定めておきましょう。
また、中古車の売買ではさまざまな手続きが必要となります。例えば、名義変更や車庫証明などは時間と手間のかかる作業なので、ストレスを感じる方もいるでしょう。その他、業者を介さないため売却時の車両の状態を正確に把握しづらいこともデメリットです。車両に不備があった場合、売主はアフターフォローが必要になります。
トラブルが起こると友人関係・信頼関係が崩壊してしまう可能性もあるので、契約内容は明確にしておきましょう。
中古車の個人売買で価格を決める際の相場の調べ方
次に、中古車の個人売買における相場の調べ方をご紹介します。買い手と売り手の双方が納得できる価格を設定しましょう。
中古車の販売価格の相場を見る
中古車販売(買取業者)のサイトなどで、売買予定の中古車と同じ車種の相場を調べましょう。メーカー、車種、走行距離などの条件を入力して検索すると、大まかな相場を知ることができます。なお、知り合い同士の中古車売買の価格は相場よりも安くなる傾向にあります。
買取相場を算出できるサイトを利用する
中古車の査定を行っているWebサイト(一括査定サイト)を利用するのも効果的です。売買予定の車の年式などの情報から、おおよその買取相場を算定できます。現在の相場だけでなく、将来の予測を行っているサイトもあります。
車買取店に査定してもらう
車買取店に車を持ち込んで、プロに査定をしてもらう方法もあります。他の方法よりも手間はかかりますが、車の状態などを基に正確な査定額を算出してもらえます。
中古車を知り合いと個人売買する際の流れ
続いて、中古車の個人売買の手順について、売る側と購入者側との2パターンを解説します。
知り合いに中古車を売る場合
Step1. 価格などの条件を交渉する
買主との話し合いで売却金額を決めます。価格設定時には基準となる相場を確認しておくと良いでしょう。引き渡し後のトラブルを防ぐため、傷や汚れなどの状態確認を売る相手とともに行ってください。修復歴や不具合などのマイナス要素に関しても、隠さずに伝えることが大切です。その他、税金などの細かい条件も話し合っておきましょう。
Step2. 契約を締結する
自身で準備した契約書を買主に確認してもらい、契約を結びます。契約書には少なくとも以下の項目を含めるようにしましょう。
- 売却の対象となる車
- 売買金額
- 支払いの時期と方法
- 譲渡の時期と方法
- 車両代金以外の扱い(輸送費は誰が負担するかなど)
Step3. 買主に車両および名義変更手続きに必要な書類を渡す
買主に車両と名義変更に必要な書類(印鑑登録証明書など)を渡してください。なお、名義変更がされていない状態で買主が事故を起こした場合、売主の責任も問われます。変更処理がされない場合は、買主に連絡しましょう。
Step4. 任意保険の解除手続きを行う
車売却後は任意保険(自動車保険の一種)を解約しましょう。車両の名義変更がされても自動的に解約されることはないので、保険会社に連絡してください。
知り合いから中古車を買う場合
Step1.中古車の状態を確認する
実車や写真などで車両の状態を把握しましょう。必要に応じて売主に質問するなどして、以下の項目をチェックしてください。
- 傷やへこみ
- 内装や外装の汚れ
- 修復歴や事故歴の有無
- メンテナンスノート(点検の履歴)
これらの状態を確認した上で価格の交渉を行います。
Step2. 売買契約を締結する
口約束で行われる場合もありますが、基本的には契約書を使ったほうが安全です。売主が用意した契約書にて、買取金額や支払い期日、受け渡し方法などの条件に加え、「車両代金以外の費用を誰が負担するか」といった細かな条件も確認しましょう。不明点があれば売主に質問するようにしてください。
Step3. 車両の引き渡しを受ける
契約で取り決めた方法で代金を支払い、車両を引き渡してもらいます。自動車検査証(車検証)などの必要書類も受け取ってください。
Step4. 名義変更を行う
必要書類一式が準備できたら、普通車なら本拠の管轄する陸運支局(陸運局)、軽自動車なら軽自動車検査協会で手続きを行ってください。
なお、必要書類には旧所有者側が準備するものがあるので、車両の引き渡しのタイミングですべての書類を入手できるとスムーズです。買主は以下の3点を用意する必要があります。
- 車庫証明書
- 印鑑登録証明書
- 委任状(手続きを依頼する場合)
Step5. 任意保険の加入手続きを行う
任意の自動車保険契約に加入してください。保険始期日を引き渡し日に設定することをおすすめします。乗り換えならば車両入替の手続きを行ってください。
知り合いと中古車を個人売買する際の注意点
最後に、知人・友人同士で中古車を個人売買する際の注意点をご紹介します。
相手の経済状況を把握して、支払いに無理がないか確認する
知り合い同士の取引でありがちなトラブルが、代金の未払いです。理由の1つは現金での支払いになる場合が多く、ローンを組みにくいからです。信頼できる買主と取引することが前提とはなりますが、お互いに納得できる買取価格を設定しましょう。
手続きを自ら行う必要がある
個人売買では当事者同士だけで手続きを行う必要があります。必要書類に関しても、自身で計画的に揃えなければなりません。先述したもの以外では、以下のような書類が必要になります。
- 自賠責保険証明書
- 譲渡証明書
- リサイクル券
- 戸籍謄本
- 自動車納税証明書 など
見つからない書類があれば再発行の手間がかかります。手続きにかかる費用は事前に売主と買主のどちらが負担するか決めておきましょう。
親しい間柄でも契約書は作成したほうが良い
友人・知人同士とはいえ、口約束の売買はおすすめできません。何らかのトラブルが発生した際に、関係性にヒビが入るリスクがあるからです。売買契約書には、買取金額や引き渡し日などの主要項目を記載するだけでなく、車両の購入以外にかかる費用を誰が負担するかといった細かなルールも定めておきましょう。
相場よりも極端に低い価格での売却は避ける
あまりに安い価格で車を売却すると、売主が個人売買をするメリットが少なくなってしまいます。中古車販売サイトで相場を調べ、必要があればプロに査定を依頼するのも選択肢の1つです。
買主としても極端に安い車は避けた方が無難です。事故車や盗難車の可能性もあるので、購入費が無駄になるケースがあります。
知り合いと中古車の個人売買をするなら入念な事前準備が必要
今回は、友人・知人同士で行う中古車の個人間売買について解説しました。気兼ねなくやり取りできるのは魅力ですが、逆に支払いルールや手続きがおざなりになるケースがあります。お互いの関係を維持するためにも、契約書などの事前準備をしておきましょう。
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